フリーランス

これは知っておいてほしい!フリーランスへ転職する時の注意点3選

“ご利用は計画的に”

どうも、フリーランスエンジニア2年目のMakotoです。

今回も「3選シリーズ」です。

最近は、時間や場所の自由、新しい挑戦、ワークライフバランスなどを重視し、「フリーランス」という働き方を選択する人が増えてきています。

私もこちらの記事でご紹介しているようなフリーランスのメリットに憧れを抱き、2019年に独立したわけなんですが、今回は私が

えっ!?そうなの?

と感じた、フリーランスに転職する時の注意点をご紹介したいと思います!

退職申し出のタイミングが難しい!

正社員で転職する場合、普通は水面下でこっそりと転職活動をして、次の仕事が決まってから上司に退職を申し出ますよね?

私ももちろん次が決まってから上司に伝えようと思っていました。初フリーランスで仕事が見つかるかどうかもわかりませんでしたし。

3月末をターゲットとすると、1か月前には申し出ないと迷惑かかるので、2月中には決めるぞ!と。そんな感じ。(有給消化を考慮するともっと早いほうがベスト)

ところが、フリーランスの場合は違います。
フリーランスエージェントを利用する場合の”あるある”だと思いますが、「退職日が確定していないと案件の紹介は難しい」と言われてしまいます。つまり、先に退職を申し出て覚悟を決めろと。

PE-BANKの場合は、わりと強めにというか、ハッキリと言われました。
レバテックの場合は、同じニュアンスなんですが、「必須ではないが望ましい」といった感じで言われました。

ま、マジで!?

ってなりましたね。

ただ、よくよく考えてみると当然ですよね。
エージェント側からすると、退職日の決まっていないエンジニアを顧客に提案しても敬遠されるのでしょう。

やっぱり退職するのやめたので辞退します~(テヘッ)

みたいなトラブルが過去にあったんでしょうね。辞めるのを止めるってヤツ。

ま、正直、会社に退職を申し出ているのか否かをエージェントが知る由もありませんが、トラブルを避けるためにもあらかじめ退職日を確定させておくほうが良さそうです。

レバテックの場合は、退職日確定前であっても「退職に向けて調整中」みたいな感じで顧客に提案してくれそうな感じでしたが、なんかモヤモヤしたので私はキッパリと3月末退職の意向を上司に伝えて、両エージェントにすぐに動いてもらうようにお願いしました。

このあたりは人それぞれだと思いますので、あなたの状況に合わせて退職申し出のタイミングを計ってみてください。

最終給料の少なさにビックリ。当月払いに注意!

こちらの記事の「PE-BANKのここがツライ!」でも少し触れたんですが、会社を退職する時、3月の最終給料はめちゃくちゃ天引きされてました。

先に内訳をお伝えすると、社会保険料は2か月分、住民税は3か月分が天引きされていました。ざっくり、以下のような感じです。

収入 基本給 32万円
控除(天引き)

健康保険料 3万円 ※2か月分
厚生年金 6.5万円 ※2か月分
確定拠出年金(従業員拠出) 3万円 ※2か月分
住民税 6万円 ※3か月分
所得税 0.5万円
通勤費精算(払い戻し) 2万円
手取り合計 11万円

 

主な理由は、給料が当月払いだったからです。給料の支払いには「当月払い」と「翌月払い」があるのをご存じですか?

自分の場合はどっちなんだろう?

そう思ったアナタ!会社の総務や同僚に聞いてみてください。もし、「当月払い」だった場合、この先転職することがあればこの「鬼の天引き地獄」に備えなければなりません。

このカラクリを順番に解説します。

給料支払いの仕組み

給料の支払いには必ず「締め日」「支払い日」がありますよね。私の例に合わせてここでは「締め日」を月末前提でお話しします。そして、私の場合は「支払い日」は毎月25日でした。

給料支払いの仕組み

例)月末締め、25日支払いの場合

当月払い 3月1日~3月31日分の給料 → 3月25日に振り込み

翌月払い 3月1日~3月31日分の給料 → 4月25日に振り込み

当月払いの場合、3月31日を迎えていないのに3月25日にその月の給料が支払われます。そう、いわゆる「前払い」のような形です。

このようなサイクルが世間一般で特殊なのかどうか詳しくないですが、「当月払い」自体は米国では一般的でその流れを受けて日本でも浸透したようです。
私の会社の場合、数年前に「翌月払い」から「当月払い」に変わりました。

当月払いの場合は、退職月に働いた給料を翌月にもらえない点を理解しておかないと恐らくパニックになります。

※厳密には「残業代」は翌月に支払われますが話をシンプルにするためにこの記事では省略しています。

社会保険料支払いの仕組み

社会保険料(健康保険料+厚生年金)は後払いになっていて、翌月の給料から天引きされる仕組みです。

給料が当月払いの場合、本来は4月の給料から天引きされる3月の保険料も3月の給料から天引きされるため、2か月分の保険料が最終給料から天引きされる形となります。

社会保険料支払いの仕組み

2月の保険料 → 3月の給料から天引き

3月の保険料 → 3月の給料から天引き(本来は4月の給料から天引き)

※給料が当月払いの場合

給料は当月払いなのに、社会保険料は後払い。これが「諸悪の根源」です。。

ちなみに、「確定拠出年金(従業員拠出)」は従業員自らが任意で上乗せする金額ですので、あなたが利用していなければ関係ないですが、これも社会保険料と同じく後払いなので2か月分天引きされることになります。(従業員拠出のことをマッチング拠出と呼んだりもします)

住民税支払いの仕組み

サラリーマンの場合、6月に会社から受け取る「住民税決定通知書」にしたがって、6月~翌年5月の12回に分けて給料から天引きされます。「住民税決定通知書」には天引きされる金額が書いてあるはず。

3月で退職する場合、3月分と合わせて、4月、5月分も一括で徴収されるため、最終給料からは3か月分が天引きされることになります。

ただ、退職するタイミングにより、一括徴収か、普通徴収に切り替えて自分で納付するかが変わりますので次の点もポイントとしておさえておきましょう。

住民税支払いの仕組み

1月~5月に退職 → 給料からまとめて天引き(一括徴収)

6月~12月に退職 → 自分で納付(普通徴収)

以下の記事も参考にしてみてください。わかりやすくまとまっています。

iDeCoの上限額に注意!

サラリーマンからフリーランスになった場合、年金の移行(切り替え)手続きが必要です。私の場合、厚生年金、確定拠出年金(企業型DC)の移行手続きが必要でした。

年金の移行手続きの仕組み

■厚生年金
国民年金へ切り替え。
退職してから14日以内に市区町村役場へ申し出。

■確定拠出年金
iDeCoへ移行。
退職してから6か月以内に運営管理機関へ申し出。

iDeCo切替後の失敗談をお話しします。
細かい話をし始めるとキリがないので結論だけ先に書きます。

・iDeCoには67,000円を拠出(上限は68,000円)

・残りの1,000円の枠で付加年金に加入(400円を国民年金に上乗せ)

今のところこれがベストな選択だと考えています。
では、順にお話ししていきます。

国民年金への切り替えは市区町村役場に年金手帳や証明書などを持参して手続きすれば終わりです。この時、合わせて国民健康保険の切り替えも済ませました。

ただ、国民年金の口座振替は同時にできなかったので、後日、最寄りの年金事務所に行って手続きを行いました。(郵送でも可能です)

確定拠出年金はiDeCoへ移管します。この時、金融商品を自分で選択する必要があります。
iDeCoは強力な節税対策の一つですので、60歳までの「資金ロック」を許容できるなら必ず利用したい制度だと考えています。初めはビビッて40,000円の拠出としましたが、3か月くらい様子を見て上限の68,000円に変更しました。(年に1回だけ変更できます)

数か月が経ったころ、国民年金の上乗せとして「付加年金」の制度を知りました。たった400円を上乗せするだけで、 「200円×付加年金を納めた月数分」が毎年の年金額にプラスされる仕組みです。

例)付加年金を40年収めた場合

納付額 400円 × 12か月 × 40年 = 192,000円

受給額 200円 × 12か月 × 40年 = 96,000円

例えば、20歳~60歳まで40年間納めたとしましょう。
上乗せ分400円を40年納めると合計192,000円です。その後、毎年96,000円を受け取ることができます。(8,000円/月)

そう、たったの2年でモトが取れる魔法のような制度なんです。国民年金と同じ「終身年金」なので死ぬまでずっともらえます。アンビリバボー。

こんなお得な制度があったなんて!すぐに加入しよう!

ってことで、また年金事務所に行って手続きしました。「口座振替の手続きの時にこんなんありますけどどうします?って聞いてくれよっ」って心の底から思いましたね。。

もう察しの良い方はお気づきだと思いますが、この1か月か2か月後にiDeCoの拠出停止の連絡がハガキで届きました。理由は、上限の68,000円を超えてしまったためです。

金額ばかり気にしてきちんと理解していなかったのですが、iDeCoは次の3つを合算した金額が68,000円以内におさまっている必要があります。他の制度と利用枠を共有してるんですよね。

①iDeCo 5,000円~68,000円で1,000円単位

②付加年金 400円固定

③国民年金基金 年齢・性別などにより異なる

※①~③の合計の上限額は68,000円

限度額オーバーを解除するには、付加年金額を差し引いて拠出額を68,000円 → 67,000円に変更する必要があるのですが、オンラインではできず郵送対応だったため、変更して拠出再開まで2か月かかりました。

2か月間引き落としがされなかったということは、68,000円 × 2 = 136,000円が手元に残ったわけなんですが、その分、控除の金額が減ってしまって節税機会を逃したこととなり、なんだか悔しい思いをしました。

もし、iDeCoを利用する場合は、上記の合算枠をきちんと理解しておくことをオススメします。私の二の舞にならぬことを祈ります。

ちなみに、③の「国民年金基金」ってなんぞや?と思われるかもしれませんので簡単に解説しておきます。私はオススメしません。笑

国民年金基金とは、自営業/フリーランス向けの「二階建て」部分の年金制度で、付加年金と同じく「一階建て」部分の国民年金に上乗せして加入することができます。名前が似ていてややこしい。サラリーマンが加入する「厚生年金」の代わり、くらいに考えておきましょう。

国民年金基金は「終身年金」なので長生きリスクに備えるためには良さそうなんですが、現在の運用利率は1.5%と過去最低水準になっています。私はどちらかというと多少のリスクを取ってでも運用したいタイプなので、iDeCoをチョイスしています。

まとめ

今回は、フリーランスに転職する時の注意点として、私の体験談、失敗談をベースに3つお話ししました。

3つのうち2つが「お金」にまつわる話で、給料の「当月払い」の罠やiDeCoの上限枠の仕組みなど、知らないとハマるポイントだと思いますので、この記事を読んで少しでも参考になれば嬉しいです。

フリーランスエージェントを活用した転職活動、独立してからのお金の管理、何事もご利用は計画的に。

それでは、また。