フリーランス

フリーランスエンジニアへの転職に資格は役に立たない理由

どうも、フリーランスエンジニア2年目のMakotoです。

今日は資格のお話です。
あなたはIT資格を持っていますか?その資格はどんなきっかけで取得しましたか?

転職、社内アピールなどを理由に私もいくつかIT資格を取得してきました。サラリーマン時代は周りの人よりも資格取得に励んできたほうだと思います。が、フリーランスになってからつくづく感じることがあります。

フリーランスエンジニアに資格は必要ないと。

資格そのものを全否定しているわけではありません。
フリーランスエンジニアに資格は必要ないと考えていますが、サラリーマン時代には資格取得が役に立ったこともありました。

資格は必要/不要と断定できるものではなく、その人の立場や経験によるということです。

・フリーランスエンジニアの案件探しには全く必要なし

・未経験からの実績づくりに役に立つ場合がある

今回も私の経験談を交えつつ順番に見ていきましょう!

取得した資格一覧

私がこれまで取得してきた主なIT資格はざっとこんな感じです。
以下の記事でもスキルシートを公開しています。

https://mimitoko.net/skill-sheet-publish/

2008年 CCNA
2010年 情報セキュリティスペシャリスト
2011年 CCNP、ネットワークスペシャリスト
2016年 MCP:70-533 Microsoft Azureインフラストラクチャソリューションの実装
2018年 MCP:70-532 Microsoft Azure ソリューションの開発
※70-532、70-533は現在は廃止(リニューアル)されています。

上の3つは転職のために取得しました。
クラウドが登場するまでは、Cisco社のベンダー資格「CCNA」がインフラエンジニアの登竜門資格として幅広く認知されていました。

当時、求人サイトを見ていると、未経験OKのSES企業なんかは入社後の研修で「CCNA」の取得を必須条件としている会社さえありました。

そんなわけで、事前にCCNAを取得後、ある会社に転職はできたのですが実務に就くことができず、全く役に立ちませんでした。3年後、CCNA失効に合わせて、上位資格の「CCNP」も取得しましたが、こちらも実務で役に立つことはありませんでした。

この頃はリーマンショックの波で仕事がなく、正直、仕事を選べる状況ではなかったんですが、そんな状況を脱却しようともがいて資格取得を頑張ったんでしょうね。当時の記憶があまりない。。笑
リーマンショックの打撃についてはプロフィール記事でも語っています。

プロフィールMAKOLOGをご覧頂きありがとうございます! わたくし、Makotoのプロフィールをご紹介します。どうぞ最後までお読みくださいませ。...

フリーランスエンジニアに資格が必要ない理由

先に結論を言うと「実績重視だから」です。
これはつまり、実務経験 > 資格取得であるということです。

スキルシートに資格欄があるので一応書いてはいますが、フリーランスの面談でココにフォーカスされることはまずありません。少なくとも私は一度も資格について聞かれたことはありません。

クライアントとの面談では、

・あなたが過去にどんなことをやってきたのか(実績)
・あなたが何ができるのか(スキル)

をアピールします。つまり、クライアントの持つ案件とマッチするかどうか、あなたの過去の実績を元にすり合わせすることになります。

このマッチングの中で、つっこんだ技術な質問を受けることもあって、資格取得だけじゃ答えられないような内容もあります。(例えば、クラウドにおけるコスト削減のためのオートスケールの計画と実装とか)

大事なのでもう一度書きます。
実務経験 > 資格取得であるということを認識しておきましょう。

現場で手を動かして学ぶことより効率的な学習方法はないです。
そういった実務経験から得られた知見を元に語るほうが圧倒的に説得力があります。

資格を取得するメリット

とはいえ、そもそも未経験から実務経験を積むまでのハードルが高いですよね。

経験を積みたいけど経験がないからやりたい仕事に就けない・・・

このジレンマ、めちゃくちゃわかります。
私も未経験の壁を打開しようと資格取得に励んできましたが、そこで感じた資格を取得することのメリットについてお話しします。

メリットその1:体系的に学習できる

ITの資格取得に求められる知識は本当に幅広いです。

業務で使うような実践的な内容は多くないですが、広く浅く網羅的に理解しておく必要があるため、何も知らない状態 → 用語の意味がわかり基本的な仕組みを理解している状態に持っていくには資格教材を使った学習は適していると思います。

中でも「情報処理試験」の教材は、ITに必要な知識が体系的にまとめられている印象ですので、IT知識の土台作りにはもってこいではないでしょうか。

ただし、注意点もあります。

資格を取得する目的は、基本的には専門分野の知識を獲得して「仕事に役立てるため」ですよね。ですので、極力、業務で扱っている技術分野の資格を取得されることをオススメします。

基本情報処理試験のような、コンピュータ/ネットワーク/データベース/セキュリティといった基礎の範囲は学習しておいて損はないと思いますが、ある分野に特化したベンダー資格、例えば、CiscoのCCNA、Oracleのオラクルマスター、AWSのソリューションアーキテクトなどはせっかく取得しても業務で使わないと時間経過とともに大半を忘れてしまうと思います。

次の「錯覚資産」の話にも繋がりますが、現時点で業務で扱ってなくても「扱える可能性があるか?」「手を挙げれば任せてもらえそうか?」はしっかりとリサーチしておくのが良いでしょう。

メリットその2:錯覚資産になる

“錯覚資産”という言葉をご存じでしょうか?

錯覚資産とは

他人が自分に対して持ってくれる都合のいい錯覚(思考)のこと。

例えば、「あの人は東大卒だから頭が良くて仕事もめちゃくちゃできるんだろうなぁ」とか「Twitterのフォロワー数が10万人もいるから飛びぬけたカリスマ性があるんだろうなぁ」といったように、肩書や実績から物事を都合よく過大評価してしまうことを指します。

必ずしも高学歴=仕事がデキるとも限りませんし、10万人のフォロワーもどこぞの詐欺アカウントみたいに「現金プレゼント企画」なんかで集めたものかもしれません。それなのに私たちの脳は都合の良いように錯覚してしまうんです。

同じように資格を持っていると錯覚資産になる場合があります。特にSIerでは、資格取得を推奨しているところも多く、そういう風潮がある会社では有効です。

それほど実務経験がなくても資格を持っているだけで「あの人は〇〇に詳しいらしい」と錯覚してもらえるので、その分野で新しい仕事を任せてもらえる可能性が高くなります。

私の場合、Microsoft Azureの資格取得をきっかけにクラウド分野の業務を任せてもらえるようになり、ヘルプデスク → インフラエンジニアにジョブチェンジすることに成功しました。(前述のプロフィール記事も良ければご覧ください。)

錯覚資産については、サラタメさんの以下の動画が参考になります。

メリットその3:成功体験になる

資格取得に限った話ではありませんが、何かを成し遂げようとすると、目標を決めてゴールに向かって計画を立て、毎日一歩ずつ進めていく必要がありますよね。

私の場合、どの資格もだいたい2~3か月という期間を決めて、平日夜、休日に学習して資格を取得しました。途中で飽きて、直前で追い込むタイプです。笑

難しい資格に合格した時の達成感はひとしおでした。

計画して、実行して、成果を出すと自己肯定感があがり、自信にも繋がりますので、また別の新しい事にチャレンジする意欲が湧いてくるのではないでしょうか。

まとめ

今回は、フリーランスエンジニアへの転職に資格は役に立たない理由についてお話ししました。また、未経験から実務経験を積むための打開策としては資格取得が役に立つ場合があることもお話ししました。

結局、資格って必要なの?

と思われるかもしれませんが、それは人それぞれです。
今回ご紹介した錯覚資産などのメリットが活かせそうであれば、まずは資格取得を頑張ってみると良いのではないでしょうか。少なくとも、フリーランスには資格は必要ないですね。

資格取得は「手段」でしかありません。資格取得自体が「目的」になってしまわないように自覚しつつ、これから先の仕事に役立つ技術分野が何なのかを情報収集して、スキルアップしていくようにしましょう。

それでは、また。